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《弘田三枝子(?) 『信じさせて』》
ミーナのカバー曲『砂に消えた涙』(1964)で痛く感動し、初めて歌手と認めてそのパンチーな歌声に耳を傾けはじめた弘田三枝子は、とつぜん整形して、『人形の家』という歌唱力だけ際立った駄曲で一世を風靡したのち、いつのまにか消えていった。もちろんその後の彼女の悲惨な整形崩れぶりと、声の凋落ぶりも知っているが、目を覆って語らないことにする。ただ、小太りで愛らしい彼女の風采を、私はこよなく好きだったということをだけを言っておく。
中三以来、弘田三枝子は、常に忘れられない歌手の一人だった。だから、彼女が世間に姿を見せなくなったのちも、中古レコード屋でLPを発見するたびに買っていた。その中に、えも言われぬ佳曲を発見したのだった。四十五歳のときだった。これもそのころに発見した、映画『魚河岸の旋風娘(1963)』の挿入歌『そっと一人に』と、CD漁りで見つけたヘレン・シャピロのカバー『リトル・ミス・ロンリー』という名曲と合わせて、たった4曲が私の愛聴歌である。
http://recochoku.jp/song/S22163210/