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《サラ・マクラクラン(1999) 『I love you』》
五十歳のとき、有線で彼女のファルセットを聴いた。喉を通り抜ける呼気だけで発声しているようなかすれ声に魅せられた。買ってきた三枚のCDの中に紛れこんでいたダイヤモンド。『永久保存版・外国の歌』という編集カセットの筆頭に入れた。よく学生たちにステレオを聞かせた時代だ。
ジェフ・ローランドのモノアンプ一対とコヒレンスのプリアンプとJBL4344、それにヤマハGT2000の組み合わせ装置は、まだ生きている。
あのころの学生たちはどうしているだろう。阿部くん、星野くん、野中くん、菊池くん、大柳くん、ひろみちゃん、アッちゃん、サッちゃん……。
もうみんな三十代半ばの坂を上りきり、四十代の半ばへと差しかかっている。ふるえるほど、なつかしいね。