《沢田研二（1971）　君をのせて》

　天空の城ラピュタの主題歌がまったく同名だが、この曲とはいっさい関係ない。沢田研二のソロデビューシングルである。私はリアルタイムでは聴いていない。後年、有線から流れてきたものを録音したときに感銘を受けて知った。詞と音楽の幸福な結婚によって生まれた作品。畏れ入った名曲だった。岩谷時子の詞が絶佳。

　　人の言葉　夢のむなしさ
　　どうせどうせ　知ったときには
　　君をのせて　夜の海を
　　渡る船になろう
　
　むろん宮川泰のメロディも超絶佳。身悶えするほどの旋律だ。そして沢田研二の渋みのある絶唱は何よりも絶佳だ。