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 《スターシップ(1987) 愛は止まらない》



有線から掘り出し、遅れて映画「マネキン」の主題歌だと知った。映画も観た。愉快なファンタジーだった。

えも言われぬ名曲。バラードではないが、心臓に情緒纏綿と触れてきて、歯切れよく剥がれて吹き抜けていく。とりわけ、声。当時47歳の白人女性グレイス・スリックの声。バネの効いた、透き通った黒っぽい声。神がかりなファルセット。初めて聴いたときのインパクトのまま、いつも耳に甦る。

 ちなみに、Wink に『愛止まらない(1988)』という佳曲があるが、予備校の授業で「傑作は生涯に一つでいいんだ。Wink のようにね」と、その曲を紹介したことがあった。つい先日、なんと30年も経って、それがWink の持ち歌ではなく、オーストラリアのシンガーソングライター、カイリー・ミノーグの Turn It into Love のカバー曲だと知った。原曲を聴くと、これぞ超ハイパーな名曲だった。