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《平和勝次(かつじ)(1972) 宗右衛門町ブルース》

 

 ドサ回り芸人の息子。中学を出て五年間浪曲の修業をし、ドザエモンというふざけた浪曲師名をもらう。その後、ギター流しに転身、さらに漫才師に転身してお笑いをやった。すべて貧窮からの行動だったが、これだけでも砂の下に埋もれていたダイヤモンドを感じさせる。歌がうますぎるので、とどめのように歌手に転身、終生の場を得た。そして私たちの財産になった。
 メロディは、北原謙二の『さよなら さよなら さようなら』とほとんど同じ。歌詞は全面的に変えてある。亡き謙二も手放しで喜ぶにちがいないほどの出来映え。私の愛唱歌。